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トランプ

もう決まったことだけど、「ホントにこの人が大統領でいいのか?」と驚くばかりの驚愕の内容だった。

トランプ (文春e-book)
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文藝春秋 (2016-10-21)
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泡沫候補だと思われていたトランプ氏は、その予想を大きく裏切って、いよいよ大統領として活動を始めるわけだが…。

その人物の過去をワシントン・ポスト取材班がまとめたのが本書。正直、「この人、むちゃくちゃやがなぁ〜。 (><)」と思った。とてもではないが、大統領に相応しいとは思えない。とにかく言動に一貫性がない。よく言えば、一貫性などという小事にとらわれることなく、ビジネスの交渉に勝つために、その時々のベストを尽くすと言えなくもない。事実、何度も経済的な危機を乗り越え、それなりの富を築き上げ、そして今や大統領にまで上り詰めたのだから。その経緯は本書をご覧いただくとして…。

伝統的な選挙戦術を無視して、誰にも真似のできないトランプ流で選挙ゲームに勝ったわけだけど、見方によってはメディアや SNS を活用した時代の寵児で、他の候補者の選挙戦がとてもつもなく時代遅れに見えなくもない (日本だと、「清き一票を!」を選挙カーで回ったり、街角に立って握手したり…なんだけど、まあ、アメリカでも似たようなもんなのだろう)。でも、政治だし、ましてや大統領だし、こんなデタラメな…とも思う。

これから何が起こるだろうか? おそらくはビジネスと同じように、いろんなところで軋轢を作るのだろう。それも国境を越えて。揉めないことが最優先だとは思わないので、何かを成すために揉めることを厭わないのはいいのだが、彼の場合、揉めること、そしてその揉め事に勝つことで自尊心を満足させているようなので、さてさて、どうなることやら…。

まあ、事の良し悪しは、何年か経ってから過去を振り返らないとわからない。ただ、暗殺だのテロだの戦争だの…の不幸な出来事の芽を育んでいなければ良いのだけど…。