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疑惑のチャンピオン

前人未到のツール・ド・フランス七連覇を達成した ランス・アームストロング 。衝撃のドーピング告白により、彼の偉業は歴史から抹消された (1999〜2005年まで、 優勝者なし となっている)。

その ランス・アームストロング の物語、 疑惑のチャンピオン

原題は "The Program" で、劇中の用法からすると、ドーピングの隠語らしい。

彼がドーピングをカミングアウトしたことが、私にとってとても衝撃的だったのは、そもそもロードバイクを乗り始める前に、この本を読んでいたから。

ただマイヨ・ジョーヌのためでなく
ランス・アームストロング
講談社
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さすがに詳しい内容は覚えていないが、睾丸癌が見つかり、脳にも転移していて、生存確率が低い中、無事に快復し、アスリートして復帰したばかりでなく、奇跡のツール・ド・フランス優勝を成し遂げた。その経緯を綴った自伝モノで、ガン患者を支える財団 LIVESTRONG の設立についても書かれていたと思う。涙が溢れる感動モノなのだ。

絶望の淵から頂上まで上り詰めた偉人として、 ランス・アームストロング の名は、私の中で神格化され、時々、心の支えになっていた。その後、怒涛の七連覇を果たし、引退。伝説を残して終わるかと思ったら、衝撃のドーピング告白。

その結果、上記の本は、今では 1円で売り飛ばされているという…。 (^^;

疑惑のチャンピオン(字幕版)
(2016-12-21)
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映画を見て驚いたのは、癌になる前からドーピングに手を染めていたってこと。 ^^;

他人がクリーンであることを無垢に信じる (&求める) ほど若くはないので、別に「感動を返せ!!(TT)」などとは思わない。ドーピングというと、ポパイのホウレン草のように、簡単にスーパーパワーが手に入るような印象があるけど、そーゆーものではないので、死の淵のどん底から、アスリートとしてトップレベルまで上り詰めたその行動は事実。その上で、勝つためにいろんなチャレンジがある中で、彼が選んだ手段が合法ではなかったということで、そこは非常に残念だったとは思うけど。

この映画の主人公は ランス・アームストロング だけど、当然ながら英雄奇譚ではない。ただ、なかなか表に出ない (関わっている方は、滅多に口外するもんではないからね。 ^^; ) ドーピング問題を描いているので、とても価値のある映画だと思う。