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ヤバイ経営学

経営学のキレイゴトではない側面を露にしたした名著。

この本は、経営指南書ではないので、どーすればいいのか? は書かれていない。会社を経営する中で行われるアレやコレ…企業買収って本当にシナジーがあるの? とか、ストックオプションって本当に効果があるの? など…の、どちらかと言えば聞きたくないようなことを実際の経営額から選んでまとめたものだ。

だからこそ価値が高いと思うのだ。キレイゴトに類する経営学は、本がたくさん出ているし、いろんな人が教えてくれる。営利目的のコンサルタントも喜んで持ってきてくれる。でも、本当に知るべきは、行為の効果よりも副作用ではなかろうか? 右に進めば左の景色を見ることはできない。その副作用を受け入れるかどうか? それが経営判断だと思う。都合のいいところだけ見て、意思決定するのは、当たりを夢見て馬券を買うようなもので、経営判断と呼ぶにはあまりにも拙いだろう。

知りたくなかったことも書かれているかもしれない。冒険心が弱まるかもしれない。でも、企業に良い成長をもたらす知恵がふんだんに盛り込まれていると私は思った。

  • ヤバイ経営学 [単行本]
  • ヤバイ経営学 [Kindle版]