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サッカースカウティングレポート 超一流の分析

本書は、サッカーの偵察に関して書かれている。"超一流" と付いてるけど、まったく一般向けで、サッカー好きの多くの人が楽しめる内容。ワールドカップの裏側を垣間見ることができたりして面白い。

ワールドカップでコーチングスタッフの一人として活躍された小野剛氏の著書。敵チーム、自チームを分析し、試合に活かすエピソードが豊富に書かれている。マイアミの奇跡、ジョホールバルの歓喜とその後のグループリーグの戦いなど、サッカー熱が最高潮だった懐かしい時代の内部のエピソードは、往年のサッカーファンの胸を熱くするに違いない。

エピローグに、ディープなサッカー話しから少し離れた教育に関する考えを述べらている 箇所があった。

そう考えると日本は、社会も親も学校も、どうやったらこの子が失敗しないか、そればかりを考えているような気がします。
(中略)
自分の判断で経験することで、成長できるのです。「転ばぬ先の杖」ではなく、失敗から学ぶことがあってもいいと思います。

根っこのところにこーゆー考え方を持っている人が、教育、育成に関わってらっしゃるということがとても素晴らしいと思った。小野剛氏は、現在はロアッソ熊本を指揮しておられるとのことで、活躍を期待したいところ。

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