
未来予測を嗤え
神永正博氏、小飼弾氏の対談を収めた本書。読み応えあり!
現在から未来にかけて、お二人が見えているものを対談形式でまとめた本書。ついつい納得してしまう鋭くも分かりやすい話がてんこ盛りで、読み応え抜群。 ^^
最初の方に登場する未来予測に関する神永氏の意見に、ものすごく共感したので、引用しておく。
社会現象を予測るのは難しいことが多いでしょう。逆に、もっとはっきりわかるはずのことを多くの人は無視しがちです。
例えば、小学校や中学校に行く年齢は決まっているし、人口動態もわかっているが、その未来予測に基づいて先手を打つ人は少なく、大震災よりも影響が大きい (労働力人口の低下など) のに、地震予測の精度の方に関心が向いてしまうと続く (ちょっと意訳ぎみだけど…)。
いや、ホント、予測できる未来をもっと大事にした方がいいと思う。明日も出勤だろうに、酔いつぶれて駅で寝ちゃってるおっちゃん!! それから忘年会のお店を予約したのに、ドタキャンする人!! あなたの会費を他のみんが負担することは予測できる未来だろ!! ^^;
目次は次の通り。
- 未来を予測することは可能か?
- イノベーションを予測することはできない
- 人間にはストーリーが必要だ
- 権威システム vs. 検証システム
- ビッグデータの本当の意味
- 人工知能の可能性
- コンピューティングパワーがすべてを制する?
- ネットの巨人達が国家に取って代わる
- 超巨大企業を所有してしまえばいい
- 経済発展はこれからも可能なのか?
- 比較不能な「差」を見つけよ
- 人間は何が欲しいのかを知らない
- 欲求こそが希少な資源である
- 機械が欲求も持つようになる?
- どうすれば好奇心が伸びるのか
- 文系は不要か?
- 反知性主義と科学的リテラシー
- 格差問題をどう乗り越えるか
- 未来予測を嗤え [新書]
- 未来予測を嗤え [Kindle版]