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未来予測を嗤え

神永正博氏、小飼弾氏の対談を収めた本書。読み応えあり!

現在から未来にかけて、お二人が見えているものを対談形式でまとめた本書。ついつい納得してしまう鋭くも分かりやすい話がてんこ盛りで、読み応え抜群。 ^^

最初の方に登場する未来予測に関する神永氏の意見に、ものすごく共感したので、引用しておく。

社会現象を予測るのは難しいことが多いでしょう。逆に、もっとはっきりわかるはずのことを多くの人は無視しがちです。

例えば、小学校や中学校に行く年齢は決まっているし、人口動態もわかっているが、その未来予測に基づいて先手を打つ人は少なく、大震災よりも影響が大きい (労働力人口の低下など) のに、地震予測の精度の方に関心が向いてしまうと続く (ちょっと意訳ぎみだけど…)。

いや、ホント、予測できる未来をもっと大事にした方がいいと思う。明日も出勤だろうに、酔いつぶれて駅で寝ちゃってるおっちゃん!! それから忘年会のお店を予約したのに、ドタキャンする人!! あなたの会費を他のみんが負担することは予測できる未来だろ!! ^^;

目次は次の通り。

  1. 未来を予測することは可能か?
  2. イノベーションを予測することはできない
  3. 人間にはストーリーが必要だ
  4. 権威システム vs. 検証システム
  5. ビッグデータの本当の意味
  6. 人工知能の可能性
  7. コンピューティングパワーがすべてを制する?
  8. ネットの巨人達が国家に取って代わる
  9. 超巨大企業を所有してしまえばいい
  10. 経済発展はこれからも可能なのか?
  11. 比較不能な「差」を見つけよ
  12. 人間は何が欲しいのかを知らない
  13. 欲求こそが希少な資源である
  14. 機械が欲求も持つようになる?
  15. どうすれば好奇心が伸びるのか
  16. 文系は不要か?
  17. 反知性主義と科学的リテラシー
  18. 格差問題をどう乗り越えるか
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