
ハンガー・ゲーム
"バトル・ロワイヤル" と同じという噂だったので、これまで見なかったのだけれども…。観てみたら、なかなか興味深い作品だった。
24 人の未成年者が生き残りをかけて戦うということで、バトル・ロワイヤルと類似しているとは思うのだが、反乱を抑制するための政策として、年に一度実施しているということで、コロッセオの闘技場を思い出す。"ベン・ハー" なんかの系譜なんぢゃないのかな?
舞台は近未来ということで、各所にカメラが仕掛けられていて、臨場感あふれる中継がされている。そして、みのもんた風の司会者のいるテレビ番組として、スーパーボールに匹敵するエンターテイメント番組として、放送されているという設定。アメリカのテレビ事情が分からないのだけれど、自分で手を汚すことなく、金儲けに走っているテレビ業界を風刺しているのかも…と思ったりもする。珍妙な格好をしたスポンサーたちの様子なんかを見ると…ね。
シチュエーションスリラー (なんらかの力で特異な環境に閉じ込められ、殺人を強要されるタイプのストーリー) で、裏を読むような深いストーリーがある訳ではないのだけれど、生き残った主人公は、ほとんど誰も殺していない (確か、自らの腕で…というのは一人だけで、それも正当防衛が成立する) という点で、メッセージ性を感じる。他を蹴落として這い上がろうとする弱肉強食思想よりも、共存共栄を目指すべき…といったところか。
殺伐としたグロテスクな映画かと思っていたら、ぜんぜんそんなことはなく、血しぶきが飛ぶようなエグいシーンはない。ストーリー性のあるなかなかの良作だった。
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