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ダブルフェイス

香港映画 "インファナル・アフェア" の日本のリメイク作品ということで、抜群のシナリオ。西島秀俊、香川照之の両氏の雰囲気のある演技に、最後まで目のはなせない展開。なかなかおもしろかった。潜入操作編、偽装警察編と続けて観るのがお薦め。

オリジナルの "インファナル・アフェア" はあまり覚えてなくて、ハリウッドリメイク版の "ディパーテッド" を思い出すのだが、おおむね "ディパーテッド" と同じ展開。ヤクザに偽装する警官、警官に偽装するヤクザの、それぞれの葛藤と駆け引きを描いた名作で、最後まで緊張感の続く展開となっている。

日本のリメイクということで、不安もあった。オリジナル作品をどう観たかは人それぞれの解釈が違うので、リメイク版で表現されるものが期待を裏切ることも少なくないからだ。だが、"ダブルフェイス" はオリジナルを踏襲した、期待を裏切らない作品だった。

まあ、突っ込みどころはある。描ききれてない描写もある。"ディパーテッド" の名シーンと同じ展開なのに、残念なアレンジになってしまっていて、『この展開、削った方が良かったんぢゃないの?』と思ったところもある。香港版、ハリウッド版を観てない人だと、名シーンに見えるのかな?

全体的には良い作品に仕上がっていて、そこそこ満足はしているのだけど、もっと良い作品に仕上げて欲しかったという思いも残った。多くの人が自分を偽って生活しているという感覚を持っていると現代社会において、とても感情移入しやすいシナリオだと思うので。

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