
レ・ミゼラブル
ミュージカルを見ると寝てしまう私が、名作だと感じた名作。 ^^
"Les Misérables" の意味は "悲惨な人々"。19世紀頃のフランスを舞台にした映画で、歴史的には産業革命とかフランス革命あたりのお話。
パンを盗んだだけで 19 年間投獄されたジャン・ヴァルジャン (ヒュー・ジャックマン) が、仮釈放されるも社会に冷遇される中、教会の司教だけは、彼の過去に関係なく、彼を神の子どもとして厚遇した。人間不振だったジャン・ヴァルジャンは、そのできごとで人の尊厳を取り戻したのち、事業を軌道に載せ、市民の信頼を得て市長となる。だが、仮釈放の規律を破り、脱獄犯となってしまったたジャン・ヴァルジャンは、異常なまでに法を重んじるジャヴェール警視正 (強制労働時代の看守が出世していた) に執拗に追われ続ける。これが物語の主軸で、最後まで続くのだが、ここに娼婦ファンティーヌ (アン・ハサウェイ) とその娘コゼット (イザベル・アレン、アマンダ・サイフリッド) の物語と、革命に燃えるマリウスの物語が重なり、当時のフランス社会を描き出す。
私がミュージカルをあまり好まないのは「フツーに話せばいいのに、なぜ歌う???」と思ってしまうから。物語のキャラクターとしてではなく、役者として「歌がうまい」「踊りがうまい」ことをアピールしているように見えて、どーも冷めてしまう。だが、この映画は、歌が活きてる。心理描写や、言葉では伝えきれない苦悩や熱い想いを、歌だからこそ表現できている印象だ。スクリーンにアン・ハサウェイのどアップが映る中、耳の奥まで響き渡る "I Dreamed a Dream" に涙しない人がいるだろうか? 現代においても、精一杯生きるも社会や運に恵まれない多くの人々に重ねて、憤りを感じさせる叫びのよう。
何度も見返してしまう感動の名作の一つだろう。
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