
ゼロ・トゥ・ワン
ペイパル創業者のピーター・ティール氏の著書。安易な起業のハウトゥー本ではなく、起業哲学とでも言うべき、ティール氏の考えがまとめられている。実におもしろい!! ^^
競争しても利益はでない。膨大な利益に繋がるのは独占だ。…と、まっこうから競争を否定するティール氏。まあ、レッドオーシャン、ブルーオーシャンという単語を知っている人には、目新しい話ではないのだけれど、そう簡単にブルーオーシャンが見つかるなら誰も苦労はしないわけで…。 ^^;
だがしかし、ブルーオーシャンが見つからないからと言って、儲からないレッドオーシャンで起業するのは何のためだろう? …と考えると、やっぱりブルーオーシャンを目指したいところ。その鍵はティール氏のこんな質問にある。
賛成する人がほとんどいない、大切な真実はなんだろう?
最初、この質問の意味がわからなかったので、 多くの人が常識だと思っているが、実は間違っていること や 誰も賛成してくれないが、自分は信じていること と補足しておく。
思えば Google が世に出た頃は、ロボット型検索エンジンは使い物にならず、ディレクトリー型検索エンジン (昔の Yahoo!) が当たり前だった。コマンドラインの常識を打ち破ったのは、おもちゃだと思われていた Macintosh から始まった。
世の中には連続線上にある進歩も多数ある。注射針がどんどん細くなっていったり、エンジンの性能が上がっていったり、衣類が低価格化していったり…。だが、逆張りの投資家であるティール氏は、非連続の進歩の優位性を説く。まだまだ社会は良くなる、発見されていない真実は無尽蔵にあるのに、小さくまとまることなかれ、と。
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